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2016年11月15日 (火)

音楽を奏でながら空間を創造するとは?〜まとめーその1

〜音楽を演奏するように空間を創造する設計手法〜

その人を観る。 その土地を観る。 すると、

その人の波動が奏でるメロディが鳴り響く。

その音楽から離れないように、家、空間が奏でる音楽を設計する。 その人が生まれ持った、純粋な波動に整うように設計する。

タイルの色、床の触り心地、照明のあて方など

個々のパーツが奏でる音の調和を聴く。

家全体で奏でる協奏曲を聴き、それを図面に落とし込む。

家という空間が奏でる音楽が、

その人の持つ波動を、

最善の状態に保つように、

細部から全体に至るまで、緻密に、作曲するように設計する。

その空間に居るだけで、

身体と心と魂が、

最善の状態に戻ることができるような空間作りが、

私の使命なのです。

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さて、「北鎌倉の家」と「くるみ割り人形と四季」の関係についてお話して参りましたがいかがでしたでしょうか?
 
確かに、「精神病では?」「結局スピ系の人?」などと感じられる方もいらっしゃるでしょう。共感覚の中でも20万人に1人という特異な能力だそうなので、仕方ありません。実際に25年ほど前に入院した際に、精神科でいろいろな検査も受けたのです。
 
共感覚は無意識の反応なので、自分以外の人も当たり前に同じ能力を持っているのだと思っている人が多く、気づいていない方も多いそうです。
 
例えば、音楽を聞いていると色を感じることはありませんか?以前、「のだめカンタービレ」というマンガをドラマにしたものがありました。その中で主人公の音大のピアノ科に通う「のだめ」が「モーツアルトはピンクなの〜」というセリフを言います。その時に、やはりこのように感じている人(この場合は作家かな)はいるのだな、と思いました。
 
私の場合は、視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚のすべてがつながっていて、それぞれがクリアーにリンクしているので、本当に珍しいようです。
結局、ドクターには「バカと天才は紙一重だから才能にすればいいのだけど」と言われました。歴代の芸術家も精神病と診断されている人が多いのですが、私は共感覚や違う感覚があって、そう診断されてしまったのではないか?と考えています。悲しいかな多数決の原理でこの世は成り立っているようですから。
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では、どうゆうことなのか?を「北鎌倉の家」を例に、ご説明しましょう。
例えば、上の写真は北鎌倉の家の3in1(スリーインワンといい、浴室、脱衣洗面がひとつの部屋になっているもの)です。
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見返すと、石で作られた浴槽と木の壁の浴室があります。こちらだけ見ると和のテイストです。和のお風呂に入ることは、かねてからのご主人の希望でした。
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しかし、奥さまが選ばれた、洗面台はイタリアのデザインで便器はイスタンブール。バラバラです。さらに、ここに洗濯機も置くとなると、すべて個性的なので不協和音になることは想像がつきます。
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そこで、このガラスのモザイクタイルを採用することにしました。そして「あ!これだ!」と思った瞬間に美しいメロディが流れます。その時、身体中の細胞が喜びます。まるで素晴らしい演奏を聞いている時のように。こうなれば、もう確実。間違いなく現実化します。
 
このタイル、現在は販売されておらず残念なのですが、スペイン製で約200色ほどのラインナップです。その中から6色を選び、配合を数%の単位まで決め、デザインしひとつの空間として整合をとったのです。
 
オーケストラで例えると、繊細な部分を受け持つバイオリンやフルートのような位置づけです。
 
大勢だからといって手抜きはしません。このタイルの一色でも違ったり、配合が変わると瞬く間に不協和音が鳴り響くのです。音楽でいうと、ちょっと異色の演奏家が入ってしまったような感じでしょうか。
ですから、繊細に音を合わせるように、色や素材を決めていきます。
 
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キッチンにも同じモザイクタイルを使っています。この空間では、無垢のくすの木のテーブルがオーケストラでいうコンサートマスター。骨董屋で入手した建具、面材に特別な塗装をしたキッチン、赤の復刻版限定色のPH5の照明、そして岡本太郎の鯉のぼり。それぞれがそれぞれの周波数で音を出し、その波と波が共鳴し合って、この空間は一つのハーモニーを奏でているのです。
そうです。くるみ割り人形がすばらしく鳴り響いているのです。
 
このように、音楽が建築の細かいところまでリンクしているため、身体の感覚をすべて使って設計しています。通常だと1つの刺激で1つの反応ですが、私の場合、2つも3つも感じますのでかなり疲れます。だから、年に6棟までしかお受けしていないのです。
 
建築が完成するころは、クライアントのみなさんが、見違えるほどに活き活きと活気に満ちあふれていいかれます。特に女性はわかりやすく、必ず内側から出てくる個性が出て来て、美しくなられます。波の力、目では見えないのですが、素晴らしいなあ、と50棟近い建築を作ってきて感じているところです。
 
波は共振・共鳴します。そして人体は約70%が水。「空間」という「何もないところ」と思っているところには、目に見えないたくさんの波が存在します。そうです。水は波が伝わりやすい性質がありますから、実はものすごく影響を受けているのです。気づいていないだけなのです。
 
このように、ひとつひとつにこだわりながら設計された大好きな音楽の波に満たされた空間。そんな場で、あなたのかけがえのない人生を過ごすのはいかがでしょうか?
心地よい音楽の波に包まれているのですから、人生は好転します。家だけではなく、オフィスやサロン、ショップでも良いお仕事ができそうですね。
 
これから私くしもさらに、この共感覚を磨いていくために記事を書き続けたいと思っています。ピン!と来たり、何かご興味を持たれましたら、コメントやメッセージなどいただけましたら嬉しく思います^^

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2016年11月11日 (金)

北鎌倉の家「茶室」ー谷崎潤一郎とヴィヴァルディ四季ー

〜音楽を演奏するように空間を創造する設計手法〜

その人を観る。 その土地を観る。 すると、

その人の波動が奏でるメロディが鳴り響く。

その音楽から離れないように、家、空間が奏でる音楽を設計する。 その人が生まれ持った、純粋な波動に整うように設計する。

タイルの色、床の触り心地、照明のあて方など

個々のパーツが奏でる音の調和を聴く。

家全体で奏でる協奏曲を聴き、それを図面に落とし込む。

家という空間が奏でる音楽が、

その人の持つ波動を、

最善の状態に保つように、

細部から全体に至るまで、緻密に、作曲するように設計する。

その空間に居るだけで、

身体と心と魂が、

最善の状態に戻ることができるような空間作りが、

私の使命なのです。

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いよいよ、この家のメインディッシュともいえる「茶室」について。

 

敷地の北側には、この岩があり、荘厳な和音を奏でています。

この地域には鎌倉岩といわれる砂岩の層があちこちで見られます。

「よし!この岩を見せることにしよう。

四季折々のすてきな表情で

客人にほほえみが与えられるでしょう」

そう、お施主さんと決めた時、

共感覚により、茶室空間のメロディが流れ始めました。

_mg_6472 きっぱりとお軸や茶花の存在を消した横長の洞床や

_mg_6461 壁は黒漆喰。といっても真っ黒ではなく濃いめのグレー。

グレーは「あいまい」な波動です。

各人との境界線を引かないというメタファー(隠喩)です。

_mg_6479 さてここで「日本の伝統美」というと、

必ずといってよいほど

谷崎潤一郎氏の「陰影礼賛」が上げられます。

単純に「暗くてじっとりしたところが良い」

とされていますが

私には違和感がありました。

確かに、「陰影礼賛」のみを読むとそう感じ取れます。

しかし、谷崎氏の書いた

小説「細雪」や「猫と庄造とふたりのをんな」など

5、6冊を多角的に読んでみると、

谷崎の考える日本の伝統美は、

「日本女性のもつ妖婉さや恐れ多さのようなものにある」

と言いたかったのではないかと。

立体的に見ると、本質が透けて見えてきますね^^

 

そういった意味においての「陰影礼賛」を

表すメロディは

ヴィヴァルディの「四季」協奏曲第4番 ヘ短調 RV.297「冬」

キリスト教でいうとマリアさま。

ちなみに、清少納言の「冬はつとめて」というくだりも同じ音楽が流れます。

_mg_6326 バロック音楽の特徴である通奏低音技法という

なんとも肚の底にズンズンと響くような

言って見れば宗教音楽のような音楽の構成が

また、感情などの一切のエゴを切り離して

演奏されることを良しとする価値観が

その波動としてあらわれているのでしょう。

つまり、本質のみが演奏されているのです。

_mg_6322 その本質を表す空間は

構造体を美しい意匠として表す木造を活かした空間であること。

設計者が、適材適所に木を厳選し、美しい寸法を与え、

腕の良い職人たちによって組上げられ

施主の手沢(しゅたく)が空間に正気を与えていくのです。

それは永遠であり、三位一体、

そして、魂との対話であるのです。

 

「僕のたくさん管理してきた中で一番好きな現場です」

と担当した現場監督が

引き渡しの時に残していった言葉。

 

3者の対話であるハーモニー。

これが美しく奏でられていたのだな、と。

美しいものづくりは美しい時の経過から生まれるのですね。

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2016年11月 4日 (金)

北鎌倉の家ーチャイコフスキー くるみ割り人形 「行進曲〜花のワルツ」ーその3

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さて、アールの土壁のお話です。
ここから、音楽は、くるみ割り人形の「花のワルツ」へ移行します。
4分の3拍子。ニ長調です。
くるみ割り人形の中でも盛り上がる部分ですし
ワルツの代表のような曲ですね。
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ここは、奥さまとお子さんのワークスペースです。
 
北鎌倉の家は、
リビングに鎮座する土壁を家の重心としています。
空間に重心を持ってくると
芯のある強さを醸し出します。
 
さらに、アールの中でも、アンモナイトのような
求心性のある螺旋状にしたのは
4分の3拍子によるものです。
私の共感覚で、3拍子は円を表します。
 
らせんはDNAの形状でもありますね。
 
また、この曲はホルンという楽器により
旋律が流れて行く場面があります。
ホルンのカタチ、ぐるぐるした円ですね。
そこから出た音は、
ホルンのカタチなのです。
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さて、ここで
円というカタチをじっくり観察してみましょう。
中心は、
その周りを描く円によって明らかになります。
宇宙空間もそうですね。
円は引力による現象でもあります。
相手が必ずあるのです。
 
円がなければ中心はなく、
中心がないと円は描けない。
つまり、陰陽の関係なのです。
 
どちらが欠けても存在しえない関係性。
  男と女
 
ワルツが男女で踊られ、
男性を軸にして女性がまわるのは
円というカタチ
陰陽を表しているのだな、
と解釈しています。
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さらに、壁のテクスチャーについては
人間の情動を表しています。
 
コンクリートの壁で下地をつくり、
そこに、珪藻土と
敷地を掘削した際に出て来た
鎌倉岩を砕いて土にしたものを混ぜ込んで
左官屋さんにコテで仕上げてもらいました。
 
手が込んでいます。
私も仕上げの日は
色やコテムラの出し方などを指示するのに
丸一日左官さんにお付き合いました。
図面では表せませんから。
 
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音で説明すると、この曲は
4分音符でずっしりと進むところもあれば
1小節の中のスラーの中の5連符と
スタカートで軽快に上がる16分音符による構成など
ゆったりとした中に軽快で早い部分があり
単調さよりも動きがあり、人間の感情に近い面白みがあります。
その面白さをこのような左官壁のテクスチャーで表現しました。
 
こうして
かかわった人たちすべての「モノを創り出す喜び」を表した
象徴的存在。
この壁があることで
圧倒的な存在感のある空間となりました。
 
母の子宮の中のように
優しさと強さを併せ持つ空間なのです。
子宮は球体なのですから。
そして、
おかあさんの身体の中心に
位置しています。
 
 

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