浄明寺の家

2019/06/13

日本人の武士魂−2〜土佐漆喰は発酵を利用した製品


浄明寺の家の外壁は土佐漆喰。
漆喰の質感はマットでなめらか。
その優しい表情は
まるでお風呂上がりの赤ちゃんの肌のよう。
触り心地もいいですね。

漆喰は簡単にいうと石灰岩を粉にした消石灰に
つなぎとして、のりやワラすさを混ぜたもの。
だから、漆喰として塗った後は
空気中の二酸化炭素と反応して硬化していきます。
これは、消石灰の粉がまた石灰岩に戻ろうとしている状態。
この時、汚れなどの自分とは違う要素のものは
排出していくという興味深い性質もあります。

土佐漆喰はのりを使わず
1ヶ月発酵させたワラを混ぜ、
さらに3ヶ月ねかせたものです。
だから、施工直後はクリーム色をしています。
時間がたつと、硬化する際、自分以外のものは
排出しますので、白くなっていきます。

のりを使わないので厚塗りができ、
強度も強く、何と言っても
雨に非常に強いのです。
だから、雨の多い土佐(高知)で生まれ、
使われてきたのでしょう。
表情も真っ白でなくて
キャンバスのようなマットなクリーム色。

発酵の力の強さ、改めて素晴らしいですね。
私も努めて発酵食品や酵素などを摂取しています。
家のお掃除や植物にも使います。
住まいも匂いや汚れが少なくなり
植物は生き生きします。

そして、私たち人間は自律神経が安定し
体温が上がり、肌の調子が良くなります。
何より、心が柔軟になるように感じます。
赤ちゃん肌、赤ちゃん思考。
何にもとらわれない。。。クリア。

さて、浄明寺の家でも
塀も外壁と同じ意匠で土佐漆喰で仕上げました。
通常より厚塗りができるので
異素材との取り合いも
左官仕上げのコテで納めていくことができます。
また、アプローチの階段踏面(階段の段板)も蹴込みも
全て土佐漆喰で統一しました。
土佐漆喰だからこそできる意匠です。
あまり使われていませんが
非常に、装飾性に優れている材料だな、と思います。

しかし、いくら強くても
漆喰は手入れが必要です。
現在の表面の状態を調査するために
高圧洗浄をしました。

手入れは大変なことですが
また、同素材で保護していくことができるので
永遠に漆喰の良さを味わい抜くことができます。

手をかけたものは
人の心に愛着を与えます。
そう、漆喰は、
長い時間をかけて
丁寧に丁寧に
心を育ててくれる仕上げなのです^^




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2019/04/15

時間が教えてくれること。

20190413-16-14-40
鎌倉浄明寺の家のメンテナンスのご相談に伺って参りました。
2007年に竣工したもので12年という月日を経ました。

浄明寺の家 過去の記事はこちらから↓
http://aqua-marine.tea-nifty.com/arttada/2007/10/prlude_c158.html#more

外壁は土佐漆喰
屋根は銅板葺き

西に森を背負うこの場は
清涼な空気と
柔らかくたおやかな光のもと

当初は銅のピカピカだった屋根も
落ち着いた風合いの緑青が葺き
また漆喰の独特のコテムラが
森から映る木々の影の奥行きを
彩っています。

モノクロであるにもかかわらず
木々の色を感じることができるのは
漆喰という自然の素材が
キャンパスになっているからだろうと。

自然が醸し出す芸術は
どんな天才芸術家でも
太刀打ちできないほどの
ぐっと引き込まれる魅力を持っています。

熟成されたヴィンテージワインのように
鼻腔を抜ける豊かな風合いを持つ表情を見ることで
妥協をせずに素材と向き合うことの大切さを学ぶのです。

それは、時間という魔法でしかなしえない
この3次元世界でしか味わうことの出来ない豊かさです。

人も誰しも
時間を経てしか得ることの出来ない豊かさを
もっと慈しみ、敬うことで
老いる苦しみから少しでも開放されるのではないかと。


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2007/10/04

長編小説の本を閉じる時は…

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 昨日は鎌倉の住宅のお引き渡しの日でした。そして雑誌社に送る資料の為に建物のコンセプトやクライアントの要望をどのように建築的に解決したかなどをまとめる作業も終えたところでした。

 竣工し、鍵がお客様の手に渡る時、いつも私の脳裏には卒業式の卒業証書授与のイメージが浮かび上がります。

 

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2007/10/02

Prélude~雨だれの前奏曲

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 9月29日、30日と建て主様のご厚意により完成鑑賞会を行うことが出来ました。両日ともあいにくの雨模様となりましたが、足を運んでくださったみなさまありがとうございました。

 この見学会を開催できることは本当に有難いことだといつも感じます。そして私達が現場にいることの出来る最後の時間でもあります。

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2007/09/21

今昔な一日

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 先日、お客様の新居での家電製品とアンティーク家具のお買い物に同行しました。

午前中は家電製品、午後はアンティークショップへ。

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2007/08/31

写真は写心

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 今日はコホコホと咳をしながら現場へ。お客様もいらして現場にお茶や梨の差し入れを頂きました。秋ですね~。過酷だった夏の現場もすっかり過ごしやすくなりました。

 この写真は別の現場の浴室。大理石を貼っているところ。ピントが合っていないですね・・・あらら。

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2007/08/26

それでは、またね・・・

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 何度も読みたくなる本

 何度も会いたくなる人

 何度も行きたくなる処

 そんなお気に入りが気になりはじめると、

 嗚呼、そろそろ秋が近づいているのかなと。

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2007/08/24

色のうつろい

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 新しいはずの材料からどこか懐かしい香りがする。

 それはこの建物の外壁の土佐漆喰。

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2007/07/31

希望の光

100_1624

 昨日は工事請負契約を無事に終える。これからまた新しい現場が始まりとっても楽しみ。新しい現場の現場監督はハヤカワさんという女性とのこと。それもまた私にとってはかなり楽しみなことである。

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2007/07/26

井戸から煙突へ

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 井戸に入っていても当然時間は刻々と過ぎていくので顕在意識の中の私は通常の業務を行っています。先日現場に行くと蒔ストーブの煙突が出来ていました。足場があるうちにこのアングルでパチリ。

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