2017/10/12

大好きなことにチャレンジし続けることが成長のコツなのだ

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秋の高い空のもと、街を歩いているとふわりと金木犀の甘い香りが鼻をくすぐります。

と同時に小学生の頃の遠足の日を思い出すのです。今は建て替えてしまった実家の玄関脇きに、金木犀の木があり、やはり良く晴れた日にいつもより軽いリュックサックを背負って意気揚々として出かけたことを。

マルセルプルーストよろしくプチマドレーヌと紅茶がその美しい記憶を甦らせ、最後は大作である長編小説を書くに至るまでなれるかしらん、と^^;

「失われた時を求めて」ですね。

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相変わらず、あちこちに出張しては、打ち合わせを5、6件済ませ、戻るとひたすらアトリエに籠もり図面作成。ひょっこりと時間を見つけては油絵を作成するという旅と芸術と子育て(といってももう息子二人とも精神的には私より大人だけど^^;)三昧。毎日丸ごと幸せな日々を過ごしております。

さて、今、横浜でも仕事してます。実施設計が進んでおりますが、ボーリング調査の様子。しばらく様子を見てましたが、そのやり方がとても原始的で、なんだかホッとしたりして(笑)嗚呼、昭和だなあって。

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絵もようやく出来てきました。

アクリルガッシュには慣れているものの、油絵に取り組むのははじめて。しかも30号(910×650)

最初は、描き方や捉え方がまるで違うので、戸惑うばかりでした。

上の写真まで出来る前の日の感想を記録しようと思いfacebookに投稿しました。

まさに困惑の渦中にいます。

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しかし、次の日、新たな気持ちで絵に向かおうとしたその時、

アトリエを主宰されているマダムにこう言われたのです。

「この風景をひとつのものとして見るのよ。各々のパーツにとらわれていてはダメ。多田さんは自分の持っている世界が明確にあって、それを表現できる貴重な人なのだから、考えないの。好きなように手を動かすのよ」と。

この言葉で何かストーンと腑に落ち、カンカンカーーン!とアタマの中で鐘が鳴りました。瞬時に何かどよーんとした重いものが消えたのです。

それから、約2時間半、ほとんど記憶にないくらいに手だけがひたすら動く、といった感覚でした。それで、ようやく絵に魂が宿りました。

 

そうです。私は頭でばかり絵を描こうとしていたのです。だから、自分のイメージの中にあるものが描けない。頭と手は繋がっていますからね^^;

美しい海を描きたいのに、一生懸命、水素原子と酸素原子を精密に描こうとしている人みたいな感じです(表現が理系女子ですが)

それまでのワタシは、どこかに優等生的思考があり、また、境界線をミリ単位で決めていくといういつもの設計の仕事のくせで絵を描こうとしていたのです。

建築の設計は頭の後ろのほうにあるおぼろげなイメージを、境界線を決めていくことで次第に出来てきます。

特に異素材の取り合いをどう納めていくか、それは本当に納まるのか、またコストは見合うのか、建築基準法上クリアにしなくてはいけない要素は含んでいないか、施主の意向とは合っているか、経年変化はどうか、メンテナンス可能か、美しくできるか、職人にどう伝えるか、職人が施工できるか、といったような細かな条件をクリアにして秩序づけ、ひとつのモノを作り上げていきます。この判断を毎日何十回しているかな、と思うと、ぞくっと寒気がしますが(笑)

そう、建築の世界は、ひとつひとつが一本の線という明確な境界が存在しなくてはならない。しかもその一本の線には、度重なる思考とエネルギーの重みが乗っかっているのです。だから一本の線は我々建築家にとっては命と同じくらい貴重なのです。

しかし、絵画は全く真逆。

「線がない。。。」

この事実に直面した時、正直、頭の中が真っ白になりました。

だって、ワタシにとって命と同じくらい大切な線がない。。。

 

しかし、そもそも物事に境界線などはなく、物体が存在しても、それは絵の中では物体は主体ではなく書き手から見た客体ということ。最近では量子力学でも解明されていますね!

「私に見えるたぶん存在するであろう物体は、たった今はこうなのよ」と

そのモノの境界線を引き現すのではなく、逆に周りに影を落とし、浮き彫りにしていく。

色にしても、設計の仕事では、塗装屋さんなどには、茶の18番を80%青の24番を20%で調合してツヤを3分にして刷毛で2回塗りした後にウエスで拭き取る。などと非常に単純な決め方をします。

しかし、絵画の世界では、赤く見えるところの中にも緑もあれば黄色もあって影に近いアンバーもある。それもランダムに。

長い時間、赤で表現したいところにも緑や黄色などの色を筆で入れていると、はて?私には赤く見えているところも、実は赤くないのではないか?などと、そんなふうに感じてきます。

人がモノが見える、というのは、光があるこそですからね。

その光も刻々と変化するものであり、また見る人の心も変化する。

「諸行無常」

固定観念に囚われない、物事は○と×のどちらかなんていうことはあり得ない。常に変化している。

学生時代からずっとこの囚われないというテーマに囚われているワタクシでございますが(笑)

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2017/02/28

建築の本質は「間」を設計すること

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どこからか春の芽吹く香りがして、 景色を見上げるとそこかしこに桃色の彩りが添えられるようになりました。

ご無沙汰しておりました。今年に入り、毎日のように違う県に出張に行き、違う人々とお仕事をさせていただくという日々を過ごしています。

忙殺されないようにと、常に一定のリズムで自分に向き合い、振り返る作業をしております。私の場合は月(moon)のリズムに合わせていますので、2月26日の新月の日に、過去14日間の振り返りを行い、向こう2週間の計画を立てました。

振り返りをおこなっていくことは、自分の精神性を高めることと、感情を客観的に捉えたり、また身体の調子を整えること、この三位一体をケアすることなので、とても重要な時間です。もう、13年続けています。

3つのバランスをとることで、潜在意識から沸き上がってくるインスピレーションが生まれます。今朝も朝5時にパチっと目が覚め、降りてきましたので、書き記したいと思います。

テーマは

【建築の本質は「間」を設計すること】

2001年に事務所を設立した当初からとても大切にしていることです。もっと言うと、建築に目覚め、学生の頃から持っていた思想です。

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こちらは私が独立するきっかけとなった作品。

今朝、竣工写真を出してみると、写真が少しセピア色に変化していました。生まれたばかりの下の子をだっこひもでだっこして、竣工検査に立ち会いました。かれこれ16年前。

 

メインは、階段下に置かれているグランドピアノ。最優先事項です。

そう、「ピアノが在る」 が最初にあった。

そこで、こう発想していきました。

ピアノのために「無い」をどのくらい創るか?

しかもこのピアノはドイツ製。とても存在感が強い。だから大空間が必要でした。

横方向も上にも。

吹き抜けになっていますが、

「吹き抜けっておしゃれじゃない?」という価値観で作ったのではないのです。

そう

「無い」  が必要だった。  から。

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5,45mの立方体のプロポーションがピアノに必要な空間でした。

 

出来上がって、面白い結果も生まれました。

それは、音響が抜群によかったのです!

 

私は確信しました。

 

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人間も含めた動物に自分のテリトリーがあるように

モノにもそれぞれ必要なテリトリー=「間」

を持っていることを。

 

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さて、こちらは玄関。4畳ほどの広さがあります。

 

なぜかというと、

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正面に見えるピクチャーウィンドウには、

庭園の中心にあるこのモミジが鎮座しているからです。

窓越しのモミジを活かすために「無い」空間を作るのです。

つまり、窓から見えるモミジのテリトリーを尊重すること。

 

写真を探してみると、昔掲載された雑誌にありました。

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これはポーチからのアングルですので、約6畳くらいの広さがあります。

玄関扉をガラス張りにしたのも「無い」を創るためです。

 

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ガラス張りでも外にはもうひとつ扉があるため、プライバシーは確保されています。

どこが扉かわかりますか?^^

 
   

人間はいつものクセで「在る」ものだけを見ようとします。

どうしてかというと、

人間が脳で、認識するために使われている道具が「言語」だからです。

但し、「言語」は「在る」ものに対するものにしか使うことができません。

それが「言語」の限界です。

 

だから、「空間」を創る建築は説明するのも難しいですし、理解することも難しいのです。「建築は芸術の頂点である」と言われているのは、この要素を鑑みた結果でしょうか。

 

我々建築家は、おそらく皆さんから見ると、目に見えるモノを設計しているように捉えられているかもしれませんが、本当は、「間」「空」を見ており、「空間」を設計しているのです。

それができるのが本来の「建築家」であり、その審美眼から手を通して手がけられるのが本来の「建築」であるといえるでしょう。

 

Rubin

 
花瓶に見えますか?
それとも
二人の人の顔が見えますか?

 
どちらも正解。
分離して見えるものでも、実は「ひとつ」であったりするのです^^

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2016/12/14

みんなと違うところを見つけることが芸術なんだ

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12月3日名古屋のcafe miel.にて

「音楽と美術とワインの夕べ」を行いました。

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まずは、鷲見さんの演奏から。

「カール・ヘンツェ ノクターン変ホ長調」

鷲見さんの繊細な感性により興じられる11弦ギターの柔らかな音色がお店いっぱいに柔らかく響き渡ります。

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その後、ゴシック、ルネサンス、バロック、ロココまでの芸術の流れをお話しました。

といいましても、芸術そのものに「定義」というものはない、と考えております。しかし、何でもアリ、というわけではないのですね。

では、何を大切にしているかと言いますと

「本物に触れ、感動すること」

だと伝えています。本物とニセモノの区別は、少しの知識と経験値で見分けられるようになります。そして、最終的には「品」があるかないか?で見分けます 。

人に例えるとわかりやすいですね。「品」のある人は知性と経験が豊かです。そして、それは「感性」で養われる。だから、芸術に触れている人はどこか深い魅力を兼ね備えた人が多いでしょう?

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芸術の中では○×ではなく「個性」を尊重します。だから私の主催するイベントでは「個性」を尊重する人たちばかりが集まってきます。皆で違うところを、面白がるのです。楽しそうでしょう?

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でも、違うって、恐怖を感じますよね。
「これでいいの?」とか「私って変?」とか。
そこで、知識が必要になるのです。
 

様式美(芸術の歴史)を知ると、今ある常識は未来の非常識である、というのがよくわかります。表面上のすべてのものは絶えず変化しています。しかし、その中で変わらないものがあるのだ、ということが見えてきます。それが本質。そう、本物です。「芸術は感性で見るものだから知識はいらない」という考え方もありますが、私は違うと思っています。知識はたくさんはいりませんが、必要なもの。それは自信を与えてくれるからです。

この日も

「今までは芸術とは無縁の生活だったけど、心がとても満たされました」や

「つまらなかったらサッサと帰ろうと思っていたのですが、最後まで聞きたくなるくらい良いお話でした」 

など、終了後にわざわざ私くしのところまで来て伝えてくださる方がいらっしゃいました。

現代社会では何かと「他人の目」ばかりを気にして生きています。しかし、本当にそれでは「人」としてこの地球に生まれてきた役割は果たせません。はたまた、「自分探し」と称してどこかに出かけても、「個性のある自分」の扱い方を知らないと、失敗してしまいます。「これでいいのだろうか?」と、どうどう巡りなのです。確かでない(金儲け主義の)占いやスピリチャル、もしくは自己啓発系の餌食となってしまっている方も多くいらっしゃいます。

 

私くしは、「芸術に触れる」ことが「新しい自分を発見すること」につながると信じています。

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次回は桜の咲く頃を予定しています。

みなさまと多くの感動を共有できますことを楽しみにしております。

 

と、また、ここで、新しい告知を!

来年春から、この芸術で自己発見していく講座を湘南のある場所で始めます^^

年明けにリリースいたしますので、お楽しみに!

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この王冠、似合いますでしょう?

この日は偶然にも誕生日でした。打ち上げをしたお店、姉妹店のtorentottoでもお祝いをしていただきました。満席だった他のお客さまも皆、ハッピーバースデーの歌をうたってくださいました。満面の笑みです^^;

思い出深い、キックオフとなり感無量です。

本当に、みなさま、ありがとうございました。

では、春に!

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2016/09/21

日本の女神たちは美しい

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雨が続きますね。

秋に向けて地球が変わる時。

9月ももう後半。

先週、先々週と長野、愛知、岐阜、滋賀をまわってきました。

 

現在は、神奈川や都内も含め

各地ですてきな方がたとお会いして

時間と空間を共有させていただくことが

何よりの栄養です。

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今を懸命に生きている人の姿は本当に美しいものです。

特に、同世代(アラフィフ)の女性の活躍ぶりは目覚ましく

内面も外見も美しい人ばかり。

 

男女雇用機会均等法が施行されてすぐに社会に出て

近くにローモデルとなるような先輩もいない時代。

ずうっと、孤独を感じながら試行錯誤の上、歩まねばならない。

そんないばらの道をくぐり抜けてきた女性の勇者たち

いえ、女神たちとの

出会いがとても多く

時間を見つけては会い

彼女たちと話をしていると

お腹の底からこう感じます。

 

これからの未来が輝かしい、と。

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他の先進国にくらべて日本の社会では

まだまだ、女性の地位は低く扱われています。

若くて可愛い女性を好む日本男性の嗜好も

それを増長させているのだと

ハッキリと言う女神たちも多くなりました。

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しかし、これからはガラリと変わっていくのではないでしょうか。

 

年齢を経てしか得る事のできない豊かさや知恵、

それとね、一番はこれ

「包容力」

 

19世紀の大量生産・大量消費の負の産物を

好転させるには

この「包容力」が必要十分条件でしょう。

 

そう、カネ、モノ、ミエ

つまり過剰なエゴの時代は終わったのです。

*カネとモノは適度には必要ですよ!^^

 

 

旅を経て

世の中にこの力を還元できる女性が

日本の各所に存在するのだと

確信に至っています。

 

そして、彼女たちと力を合わせていくことで

透明で静かだけれども

大きな波を作り出すことができるのです。

この数年の間で、価値観がガラリと変わるでしょう。

 

来月は福井県に行くことになりました。

福井駅近くで講演します。

また、すてきな女神に会えるのを楽しみにしています^^

 

*最後の写真は、諏訪の太鼓。

今年は御柱祭り。

左側前方の奏者は女性でした。

すてきですね^^

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2016/06/09

多治見にて、建て主さんとのトークセッション開催します。

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3年前より中部地域でのご縁をたくさんいただいて参りました。
モノづくりの素晴らしい仲間にも恵まれ
目に見えるカタチとしてぞくぞくと実っております。
そして、さらに!
この度、建て主さまとのトークセッションが実現することになりました

この地域でお仕事をいただいている感謝の気持ちと共に開催させていただきます💕
 
以下詳細でございます。
建築家・磯崎新氏設計のセラミックパークMINO
しっとりとしたお茶室でのおめもじを愉しみにしております。
 

セラミックパークMINOにて  家づくりトークイベント開催します!

「建築家との家づくりはどのように進むの?」

「私たちの希望を聞いてくれるか心配」

「共働きだから効率よく家事をしたいのだけど」

「夫(妻の)意見と折り合いがつかないのだけど大丈夫かしら…」

そんな悩みをお持ちの皆さまへ

「建て主さんの経験談を聞ける」

「建築家とのやり取りの仕方がわかる」

「共働きの共通の悩みをどのように設計で解決したかがわかる」

「育児を共に協力して夫婦仲良く過ごすコツがみつかる」

など、現代社会のニーズに合った家づくりが

どのようにおこなわれるのかがわかるトークショーの開催です!

 

「建築家との家づくりを経験した建て主さんの話を聞いてみよう」

 

 

開催日

2016年7月3日(日) 11:00~15:30

 

会場

セラミックパークMINO 茶室 (岐阜県多治見市東町4-2-5)

 

タイムスケジュール

午前の部:11:00~12:30

「はじめての家づくりを経験して」~夢が叶う喜び~

「小牧・大草の家」 安藤真美 さん × 建築家 多田祐子

 午後の部:14:00~15:30

「働く女性のための家事と育児をフォローする家」~時間短縮はどこまでできるか~「美濃加茂・つばさの家」平山嘉明さん・明美さんご夫妻 × 建築家 多田祐子

 

受講料

 無料 各回20名様限定 *事前予約優先

ファシリテーター:多田建築設計事務所 多田祐子 

7年先のライフスタイルをカタチにする建築家   

http://www.arttada.com 

一級建築士。福岡県生まれ。神奈川大学工学部建築学科卒業。静岡県立美術館「ロダン館」にてインテリアプランニング賞「建設大臣賞」受賞。

既成概念にとらわれない自由な発想とユニークなセンスが認められ、県立美術館、オフィスビル、学校など述べ100件以上の企画立案やコンペ業務に携わる。「絵的に美しく、コンセプトが明確だ」とつねに審査員を圧倒。最優秀賞受賞した「回の家」は大手保険会社の CM の舞台に選ばれる。

2013年、人気長寿番組「渡辺篤史の建もの探訪」(テレビ朝日放送)で「北鎌倉の家」が放映されるなどメディアからの評価も高い。「デザインは引き算である」という理念のもと、建築家である夫とともに年間6棟限定の受注体制を貫いている。 

 

お申し込み・お問い合わせ先

 ASJ飛騨高山スタジオ

フリーダイヤル 0120-018-228まで

多田建築設計事務所 TEL:0466-42-1793

info@arttada.com でも受け付けております。

 

■近々のセミナー、講演等のお知らせ ✨

6月12日(日)セミナー 

「働く女性の家事と育児をフォローする家」〜時間短縮はどこまでできるか〜@名古屋本山

http://aqua-marine.tea-nifty.com/arttada/2016/06/post-9d12.html

 

6月18日(土)セミナー 

「働く女性の家事と育児をフォローする家」〜時間短縮はどこまでできるか〜@名古屋東山公園

 

7月3日(日)トークセッション

「建築家との家づくりを経験した建て主さんの話を聞いてみよう」@多治見セラミックパークMINO

http://aqua-marine.tea-nifty.com/arttada/2016/06/post-2f00.html

 

 

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2016/03/02

樹齢130年の木で造る家がつなぐ縁

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2月が終わり、3月になりました。

風は冷たいですが、空からは春の日差しが。

それだけで有り難く、ワクワクします^^

 

2月は公私共に慌ただしい日々でした。

下の息子の志望校入試に始まり、愛知、岐阜への現場監理や

横浜での建築家展参加、飛騨高山へ打ち合わせと検査

息子の合否の発表

その合間をぬっての図面作成、施工図チェックなど。

 

また、受験生を持つ母としては、自分も含めた体調監理のため

食事に気を使いました。

出張前は子供が食べるための作り置き料理作成で、てんやわんや。

くるくるとよう働いたひと月でした^^;

おかげさまで息子二人のダブル受験はどちらも第一志望校に合格。

お母さんとしては、ほっと一安心。

これからまた新しい生活がスタートします。

 

さて、2月末に飛騨高山の井上工務店さんでお打ち合わせしてきました。

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現在、住宅3棟の施工をお願いしています。

そのうち2棟は構造材に高山産の材を使って建築していただいてます。

今回は木の材料検査と2棟のお施主さまをご案内しました。

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現場監督が林業から製材、そして大工さんの加工を経て

ようやく現場に届く、という道のりをお話しています。

 

おおよそ建築に使う材は樹齢130年前後のもの。

木の家は建築までに130年もの歳月が必要なのです。

とても贅沢なことですね。

心を込めてお話してくださるのでぐんぐんと心にささります。

お二組とも、

「こんなに素晴らしい国産材を使ってくださるなんて

井上さんと多田さんにお願いしてよかった」と仰ってくださいました。

木のパワーは実際に見て、触って感じると心が動きます。

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そして、こちらは大工さんの加工場。

大工さんは現場で作ることの他に大切な仕事として

予め加工場で刻む作業があります。

 

大草の家の既存母屋からでてきた大きな梁も板に挽かれていましたよ。

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材種はマツです。クセのある材です。

化粧材として使うことはあまりありません。

しかし、築60年ほどの住宅で充分に自然乾燥されていましたことと

ご家族のおじいさんの思い出ともなるものですので

今回はカウンターなどの化粧材に使うことにチャレンジしてみようと考えています。

どのように料理しようかと思案中^^

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さて、こちらは柱となるヒノキの角材です。

木は年輪の芯に近いほど強度がありますが、強い分、割れがでます。

頑固な人が、以外と打たれ弱いのと同じ現象ですね^^;

この割れ、構造的には問題ありませんが、見栄えのために

あらかじめ「背割り」という割れを作ります。

頑固な人にも背割りを入れたくなりますね^^

 

こうして見ると

どれひとつ同じものはないのがおわかりかと思います。

原木からどの部分を柱材にして、残りを何にするかということを

決める立ち位置の職人さんは

野球で言うとピッチャーのように花形のポジションだそう。

誰もがなれるものでもない

熟練 職人の経験とカン、つまりセンスも必要な職業ですね。

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少し雪がちらついていて寒かったので

おーい!君たち、 私も雪合戦に参加したかったよ^^

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お客さまが帰られた後、

薪ストーブで暖まりながら、現場監督と打ち合わせ。

建築全般の話でこの炎のように話が盛り上がりました。

建築好きな人と建築の話をすると歳やら立場やらすっ飛んで

なんだか心から楽しいー!となるということは、

きっと今の職業が天職なんですね^^;

 

齋藤一人さんが、「職業に呼ばれて天職となる」仰っていますが

そう言われると、そうだなあと思います。

「私は建築家になってやる!」と一度も思ったことはなく

人から頼まれたことにひとつひとつ丁寧に心を込めて

一心不乱に取り組んできただけです。

独立し、事務所開設し、夫まで巻き込んで15年。

そのうちに岐阜や長野から声をかけてもらえるようになり

あらら、神奈川県を出て仕事をしていたわ、という感じです^^

周りの方にとても恵まれています。感謝の日々です。

これからまたどうなっていくのか楽しみでワクワクしています〜。

春に向けて また すてきなご縁がありますように。

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2016/02/25

一献の系譜

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あたたかい春の陽気かと思うと、冷たい風の日もあったり。

そんな中でも、心はいつもあたたかくありたいものですね。

 

さて、昨日は初代「ヴィ・カフェ」の皆さんで映画を見てきました。

*ヴィ・カフェとは5年前に始めた芸術や社会について自由に

語り合い、心豊かになることを目指した会です^^

 

「一献の系譜」 

公式サイト http://ikkon-movie.com 

 

この映画を見るきっかけがありました。

映画にも登場されますが

日本酒の神といわれる農口尚彦さんのお酒。

 

実は毎年、誕生日の一週間前くらいに

金沢市の酒屋さんから私の携帯電話に連絡が入ります。

その年によく出来たお酒のお知らせです^^

 

昨年は農口さんの「農口」というお酒でした。

お正月にいただいてみましたら

いやはや、まさに神のお酒。

口当たりは良いのですが、とっても深い味わいなのです。

農口さんの魂が入っている!と。

 

な〜んていうことを映画館近くにある

日本酒好きのタベルナのオーナーにお話しましたら

ぜひ見てみてください!と勧められた映画なのでした。

 

 

能登杜氏四天王と呼ばれる方々を筆頭に

酒造りに関わる面々を

オムニバス形式に現したドキュメンタリー映画。

厳しい杜氏の生き様が赤裸裸に描かれています。

一人前の杜氏になるためには、10年単位での修行が必要。

さらに その道に長けた感性がそろわないといけない、という

まるで針の穴のように狭き門。

こちらも後継者問題が深刻のようです。

 

建築の世界でも職人の後継者問題は深刻です。

「早い・安い・簡単」が良しとされる価値観に抗えず

お手軽なものにばかりお金が流れ

「手間」というものに対価が支払われない社会では

職人は現実問題として生きていけないのです。

 

また、酒造りは「和」が大切。

多くの人が息を合わせて丁寧に作っていく過程が見られます。

「日本のものづくり」の基本ですね。

なんといっても「和」なのですから。

 

では、なぜわざわざ、このような厳しい世界を選び生きる人がいるのか?

それは、自分自身への挑戦なのだなあ、と。

私の選んだ道も女性が生き残るのは厳しい世界であるので

共感が 胸を熱くしました。

 

さらに、麹や酵母などの菌の発酵という人間の手だしできない

神の領域である自然の過程の中で

心を寄り添い、少しだけ手を添えることで

その変化を見届けながら、最高のものに作り上げていく。

 

坂口杜氏が昼夜なく上流酒を作る過程を見ていて

子供達が生まれたばかりの新生児だったころ

昼夜なく世話をしていた頃の記憶がよみがえりました。

子育ても親が思うようにならず、悩むことも多いのですが

その分、喜びも大きい。

 

このように、気が遠くなるような忍耐力が必要なものが

この日本からなくなろうとしています。

少しでも多くの人がこの事態に気づき

危機感を持って生き方を改めると

未来は明るくなるのだけどなあ^^

 

*さて、この記事で800記事を書いたことになります^^

「知的・美的なおしゃれ生活」もおかげさまで10年。

忍耐強く読んでくださっている皆様

ありがとうございます。

これからも忍耐強く続けて参りますので

どうぞお時間のよろしい時におたちよりくださいませ。

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2015/08/17

作品にいのちを与えるのは、あなたです〜オスカー・ニーマイヤー展〜

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お盆休みも終わり、これから一雨ごとに涼しくなりますね。

夏の疲れが出る時、みなさまどうぞご自愛ください。

 

さて、仕事の合間に「夏のインプット その2」と題して

東京都現代美術館で行われている

ブラジルの建築家

オスカー・ニーマイヤー展に行ってきました。

 

幾何学的な単線で作った意匠が特徴的で

スケール感は既成概念を打ち砕くような作品。

本質は彼の哲学にある

ということが展覧会を見て ずんっと腑に落ちました。

 

すべての人が平等でありたい

この願いが

彼を突き動かす。 

 

思想は

極端なシンプルな線となり

エネルギーは立体となる。

 

彼が育ったブラジルという環境

つまり、情熱的な勢いのある太陽、海、緑などの自然。

さらに彼の中の愛と共に存在する女性に対する羨望。

この2つの背景。

 

当然、光が強ければ影も強い。

政治的な弾圧や貧困などの落差

 

建築を生み出すことによって

2極の狭間を縮めようとしたのではないかと

私なりに解釈しました。

 

建築を介して社会に思想を訴え続ける。

 

有機的なラインをそのまま表現するのではなく

巨大な三次元のサインとでも言えるような

シンボリックな造形。

あきれるほどの 彫刻的な建築。

 

今回の展覧会では、中程に映像を見る部屋がありますが

こちらでじっくりと腰を据えて映像を見ないと

展示してある模型や写真の本来の意味は

伝わらないのかな、と感じました。

 

言うなれば、展示模型の縮尺の検討や照明のあて方

見せ方に工夫が欲しかったかな〜。

インパクトは作品で十分にあるのだから

コンセプチャルな部分を表現しないと

彼の魅力が伝わらない気がします。

 

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芸術は自由に受け取ることも大切なことですが

やはり作家が

どのような社会に生まれ

どのような 境遇にあり

どのような生き方をしてきたのか

これら を知ることで

作品たちの本質が見え

作品というモノに「いのち」が吹き込まれるもの。

 

そう、作品というものは

見る人が「いのち」を与え

活かしていくものであると思うから。

 

 

 

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2014/10/27

12月7日 岐阜にて 整理収納セミナーを行います。

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12月7日(日)14:00~16:00に
ASJ 名岐スタジオさまにて整理収納セミナーを行います。

ASJ名岐スタジオ

http://www.asj-net.com/studio/data.php?studio=226

岐阜にお住まいの方 ぜひお越しくださいませ。

おめもじを愉しみにしております。

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2014/10/15

太陽になるとね、

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台風がきたり、暑くなったり寒くなったり、体調など崩されていませんか?

あっという間に10月も半ばとなってしまいました。

さて、私はといいますと、11月より新しいいい波がいくつか訪れる予定で

その波に乗る準備をしております。

少し振り返ると

ここ数年の間、この波に乗るためのステップアップとしてある試練と対峙していたのだな~と。

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