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2017/12/05

日常空間のスペシャリストが創る非日常空間にご期待ください。

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凛とした空気がクリアで美しい景観を表現してくれます。

ご無沙汰しております。

先日、誕生日を迎え、嗚呼もう一年経ったのか、と思う反面、一年前の私とは全く違う環境、価値観となったなあ、などと振り返りました。

2017年、激動の一年でした。もう、激しい変化に自らを順応させていくことに集中するばかり。しかし、こうして今、2016年12月の誕生日に思っていた未来とは全く違う世界に立っています。

 

大きな転換点のひとつは、

「日常空間を設計するスペシャリストが今、非日常空間を設計していること」

独立してからは住宅設計がメインでした。そう、日常をデザインすることを得意としていました。

しかし、元々は公共の施設に魅力を感じている私でした。

大学の研究室も都市計画を専攻していましたし、勤めた設計事務所もオフィスビルや美術館、学校、保養所などの不特定多数の人々が利用する施設を設計している事務所でした。常々、心のどこかで、また手がけてみたいなあ、と思っていたのです。時々、天に向かってお願いしたりして(笑)

住宅はある特定された人のために、日常を過ごすための器です。その器を設計するということは、「日常」とは何か、を追求していくこと。

そして同時に「非日常」とな何か、も追求していくことです。

私のイメージの世界では、住宅設計を極めていく程、そう、日常を美しくしつらえていくことを考えれば考える程、非日常の美しさとは何か、ということも明らかになっていきました。

だから、茶室のような非日常空間を設計する際は極めてワクワクしました。

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茶室は

「日常に存在する非日常空間」の顕著なカタチです。

 

さて、今、設計しているものは、宿泊施設。ゴルフ場に併設するロッジです。

三重県津市にある神々しいほどに美しいゴルフ場の18番ホールに沿って建つように計画をしています。

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オーナーご夫妻との出会いは今年の3月。三重、名古屋、東京など、必要であればいつでもどこでもお会いし、また、密にメールでやりとりをしました。テーマは建築の世界だけにとどまらず、人生観、世界観にまで達します。

ご夫妻の価値観に沿い、心から共感できたことで、私の中での美しいイメージが具現化できました。忘れてしまっていた大切なものを思い出したりもしました。

 

3月から9ヶ月間は内省しつくしました。最初は、住宅設計で培ってきた自分の中の建築定義をまとめるのかな〜、などと呑気に構えていましたが。。。

いやはや甘かった。そんなに簡単なことではなかったのです。

今、 振り返ると、独立して17年間の集大成を踏み台にして……さらに30段くらい積んである跳び箱を飛んでしまった!ような感じの今、であります^^;やはり、その過程は苦しかった。あ、実際にはそんな高い跳び箱は飛べませんが^^

しかし、30段の跳び箱を準備したのは、この私自身なのです。

エスキースやスケッチなど、手を動かせば動かすほど、跳び箱を1段ずつ積み上げることになりました。

つまり自分の能力を心から信じてみたのです。ダイアモンドの原石はまだワタシの中にあるはずだ、と。

そして、今も1段、また1段と跳び箱を高くしています。そうすることが私の考える芸術であり、今生の使命であり、楽しみでもあり、そして何よりも幸せであるから。

 

建築は、

カオスの中にある人間の営みに存在する価値観を具現化したもの

こう常に考えています。

アントニオガウディはなぜサグラダファミリアを「アノ」カタチにしたのか。

キリストカトリックの思想を具現化しているのです。彼はその思想を体得しようと、40日間の断食を試み、栄養失調で床に伏せてしまったほどに。ただ単にかっこいいからとか、思いつきだけでは素晴らしい建築は決してできないのです。

 

水面下にある集合意識を具現化したもの

それが本来の建築のあり方。

時間の経過により、それは文化となるのです。

そして、それを世に出せる建築家とは

自分と対峙し、社会の根本にある意識を読み解ける者のみであり、

だからこそ少数の人に与えられた貴重な使命なのであると。

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