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2015/08/27

木は生きている

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今日は爽やかなお天気。

朝、カフェオレを飲みながら、

こんな日はどこかに出かけたくなるな〜、と空を見上げて。

現実には、お洗濯三昧です^^

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さて、先週末は松本へ出張でした。

早めに着いたので、街を散策することにし、まずは松本城へ。

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お堀には蓮と睡蓮の花であふれていました。

今年の夏は慌ただしいので見ることはできないかな、

とあきらめていたですが、発見した時は

心にカーンと鐘がなったように嬉しかったなぁ^^

 

お堀端はたくさんの人。

それも、お城からトロンボーンやらトランペットやら大きな管楽器を

抱えた学生がぞろぞろと出て来ていました。

ラフな人の中にビジネスモードの服装で歩いていたので

夫は学生達から「こんにちは〜!」とあいさつされていました。

きっと、引率の教員と思われたんでしょう。

いそうな感じですものね。私立の女子校とかに^^美術か理科の先生。

 

ランチで立ち寄ったカフェで聞いてみると、どうやら

セイジ・オザワ松本フェスティバルの一環のイベントなんだとか。

若い人たちに音楽の素晴らしさを伝えていくというミッションにより

齋藤秀雄さんが立ち上げた「サイトウ・キネンフェスティバル」を受け継いだもの。

こうして大切にされながら広がっていくというのは素晴らしいことですね。

 

芸術は生きる活力

受験勉強より大切な教養だ!と常々吠えているワタクシですが

建築もどげんかせんといかん、ですね。

 

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さて、

松本も上高地の麓(ふもと)の山へ。

田んぼ中の十字路をひたすら車で走ります。まるで映画のワンシーンのよう。

まずは、切り出した木を見てくださいと、ご自宅から少し離れた畑へ向かいました。

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どうですか

この迫力。

 

今週のメルマガにも書きましたが

やはり、信州はエネルギーが違います。

中央高速で向かうと、長坂ICあたりから目の前の景色が変わるのがわかります。

野菜がとても美味しいのも、このエネルギーの違いだと思うのです。

 

木と対峙した時

ふわ〜っと風が吹き上げました。

「さて、これらはあなたに与える課題です。

これらを使って、優れた住宅を作ってみなさい 」

と声がしました^^;

 

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荘厳な山を背にしたりんご畑に囲まれた敷地には、

さらにけやきの素晴らしい材が切り出してありました。

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木と対話しながら、木を活かす、人を活かす

そして次世代 につなげる

活力みなぎる地に足の着いたかっこいい家にしよう!

 

ちなみに、この木々を見て流れてきた共感覚の音楽は

ショパンの英雄ポロネーズ

かつてピアノでよく弾いていました(今はもう弾けませんが^^;)

 

その頃から感じていた「いのち」の力強さ

今度はそれを建築で表現してみます!

 

今週末はまた岐阜に出張です〜^^

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2015/08/21

新鮮に感じた「けじめ」という言葉

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夏休みが終わり少しだけ涼しくなりました。

休み明けより、いくつかの基本プラン作成に没頭し、

アトリエにこもりがちでしたが

本日はきぃちゃん家の現場へ打ち合わせに行ってきました。

 

コンクリートの型枠がはずされ、基礎が仕上がっていました。

設備の配管工事の途中です。

水色とピンクのホースのようなものは、

さや管ヘッダー方式という給水のための配管です。

水色が水、ピンクがお湯です。

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到着すると、現場監督がお掃除をしていました。

現場は整理整頓が基本です。

 

いい仕事をする人はどんな職種であれ

キチンとしている人が多いです。

 

では、キチンとってどんなこと?

これは、この世の法則のように思えるのですが

ひとつひとつのことを始末する

つまり、立つ鳥跡を濁さず。

 

必須に感じます。

 

先日、中学生の息子が今日の料理という番組を見ていました。

土井善晴さんが子供達にお料理を教えているシーン。

 

和の朝食としてたまご焼きやみそ汁の作り方を

教えてらっしゃいました。

 

その中で

ふきんをいつも手元に置いておくと

まな板や包丁の水気やよごれを

ひとつ何かやった後にさっと処理できるのでよいですよ。

 

これが、「けじめ」になりお料理が美味しくなるのです。

 

のようなことをおっしゃっていました。

 

「けじめ」をつける。 

最近聞かなくなった言葉ですね〜。

 

私も料理のうまくなるコツは

これしかない、と思うようになりました。

高級食材やたくさんの調味料なんかいらないなあって。

 

身体の芯までぐわ〜んと美味しさが沁み渡るお料理は

普段の材料でシンプルに作ることができます。

家庭での普段のお食事は沁み渡りたいですよね^^

 

と、ここで「けじめ」は忘れてはなりません。

 

主婦暦20年経って思うのは

普段の基本的なことをしっかりとやることが

家族の心と身体の健康につながるのかと。

特別なことって何にもいらないのだなあ、と。

 

さて、お料理は最近この方のレシピを参考にしています。

 

白ごはん.com 料理研究家 冨田ただすけさん

http://www.sirogohan.com

 

日常の日本的なお料理を普段あるような調味料で

とっても美味しくつくる研究をされています。

この夏、ゴーヤチャンプルは何度も作りました!

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ユニークなゴーヤの下ごしらえの仕方や

お豆腐も一時間水切りする。

お塩とコショウのみのシンプルな味付けで

こんなに美味しくなるとは!

 

だしの素やレンジでチン!などが登場しないところが好き^^

 

手間をかけるって何と贅沢なことなのでしょう!

 

よく、仕事ができる人はお料理もうまい、と言われますよね。

これ、すべてのことに「けじめ」をつけて生きているかどうか

なんでしょうね〜。

 

と、いつも自分にも言い聞かせています^^

 

実は、我がアトリエの方針もこれ。

創業以来、 15年続いています。

昔から使われている質の良い材料でシンプルに作る。

どんなことにも真摯に向き合う。

自分の目と手で確かめる。

二人で4つの目を光らせ、手を動かしています。

頭は2つしかないけどね^^;

だから、年間6棟限定。

世の中とは実はシンプルなものなのだ^^

 

 

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2015/08/17

作品にいのちを与えるのは、あなたです〜オスカー・ニーマイヤー展〜

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お盆休みも終わり、これから一雨ごとに涼しくなりますね。

夏の疲れが出る時、みなさまどうぞご自愛ください。

 

さて、仕事の合間に「夏のインプット その2」と題して

東京都現代美術館で行われている

ブラジルの建築家

オスカー・ニーマイヤー展に行ってきました。

 

幾何学的な単線で作った意匠が特徴的で

スケール感は既成概念を打ち砕くような作品。

本質は彼の哲学にある

ということが展覧会を見て ずんっと腑に落ちました。

 

すべての人が平等でありたい

この願いが

彼を突き動かす。 

 

思想は

極端なシンプルな線となり

エネルギーは立体となる。

 

彼が育ったブラジルという環境

つまり、情熱的な勢いのある太陽、海、緑などの自然。

さらに彼の中の愛と共に存在する女性に対する羨望。

この2つの背景。

 

当然、光が強ければ影も強い。

政治的な弾圧や貧困などの落差

 

建築を生み出すことによって

2極の狭間を縮めようとしたのではないかと

私なりに解釈しました。

 

建築を介して社会に思想を訴え続ける。

 

有機的なラインをそのまま表現するのではなく

巨大な三次元のサインとでも言えるような

シンボリックな造形。

あきれるほどの 彫刻的な建築。

 

今回の展覧会では、中程に映像を見る部屋がありますが

こちらでじっくりと腰を据えて映像を見ないと

展示してある模型や写真の本来の意味は

伝わらないのかな、と感じました。

 

言うなれば、展示模型の縮尺の検討や照明のあて方

見せ方に工夫が欲しかったかな〜。

インパクトは作品で十分にあるのだから

コンセプチャルな部分を表現しないと

彼の魅力が伝わらない気がします。

 

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芸術は自由に受け取ることも大切なことですが

やはり作家が

どのような社会に生まれ

どのような 境遇にあり

どのような生き方をしてきたのか

これら を知ることで

作品たちの本質が見え

作品というモノに「いのち」が吹き込まれるもの。

 

そう、作品というものは

見る人が「いのち」を与え

活かしていくものであると思うから。

 

 

 

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2015/08/14

アイデアは枯れることはなく楽しくて

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お盆休みに入りました。

ご家族で集まっておられる方も多いことでしょう。

すてきなことですね。

 

私はといいますと

上の息子が下宿先から帰省しました。

二人とも受験生なので今年はお休みのような感じはせず

皆で平常通りの日々を送っています。

給食のおばちゃんのようにお食事は作っていますが^^;

 

そんな中でも

周りがお休みとなる期間は、じっくりと図面に向かう時間ができます。

落ち着いて図面を描く時間は私にとっては至福の時間。

こうしよう、ああしよう、とイメージしながら黙々と絵を描くのは

本当に楽しいのです。

 

よく、「祐子先生は図面描かないのでしょう?」と思われているようですが

人前に出て話すよりは、アトリエにこもって図面を描いている方が好きですね。

もともと、無口な性分なんですが^^;

一本の線に命をかける!って、とても苦労も多いのですが

これが 建築家の一番の楽しみではないかなあ、と。

自分のこの手からモノを生み出すという面白さは、なにものにも変えられません。

 

さて、「きぃちゃん家」工程どおりに進んでいます。

先週はじめに、配筋検査でした。

 

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今回は木造2階建てなのですが、

*木造2階建てですと、自分でサクサク計算してしまいます^^

複雑な構造だったため、構造計算は構造設計士の方にお願いしました。

きちんと図面どおりに施工されているかチェックし

コンクリート打設までの作業の注意点を再度確認します。

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アールの部分もしっかりと施工されていました。

 

基礎コンクリート部分はアールで作ります。

木造部分は木を曲げて作ることもできますが

今回はコストバランスも考えて、多角形からアール曲面を

生み出す作戦でいます^^

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12日に無事コンクリート打ち終わりました。

と現場監督から報告を受けました。

これからお盆休みの間の4日間しっかりと養生します。

出来上がりが楽しみです^^

 

来週末は松本出張。

それに向けて、せっせと図面を描いて検討中です。

クライアントの山から切り出した木を使って住宅を建築します。

どこにどの材を使うか、構造や間取りを考えながらの作業。

今、頭の中がイメージでいっぱい^^

どんどん溢れ出て来てとまりません〜!

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2015/08/11

1300年の歴史を想う

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暑さが続きますね。

少し涼しい夏の小休止のような土日に名古屋出張でした。

いつもは、早朝から夜中まで食事もゆっくりととる暇もなく

打ち合わせでぎっしりなのですが、今回は少しだけ時間が

あったので、「そうだ、長良川の鵜飼に行こう」と。

 

思いついたのが3日前ほどで、宿や船の予約がとれないかなと

半ばあきらめモードでしたが、なぜか岐阜市内のお気に入りの宿が

一室だけ空いていたり、船についてはホテルの方がサクサクと予約を

とってくださって、なんだかんだと全てのことがスムーズに進み

2年越しの願いであった鵜飼を見ることができました。

 

打ち合わせが終わった夕方、宿に向かう前に船の上でいただく

お弁当と飲み物(迷わずビール^^)をスーパーで調達し

ホテルからの送迎で鵜飼乗り場へ。

そう、船には持ち込み可能で、お手洗い完備。

 

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夏休みに入っている方も多かったのでしょうか。

どこにこんな人がいたのか!?と思うほど、にぎわっていました。

案内されたのは、乗り合いのもので、40名くらい乗れます。

満席の状態で出航するので、だらだらと座っていると

「前から詰めてね〜」としかられます。

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40人揃うまで待ちまして、その間にぼそりぼそりと船頭さんから

注意事項のお話があります。対岸には岐阜都ホテルと

安藤忠雄氏設計の長良川国際会議場が見えます。

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ようやく出航。

長良川にそよぐ風が心地よく、疲れた身体にアルコールもまわって

いい気持ちです。

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だんだんと日が落ちてきて、金華山頂上にある岐阜城の明かりが

浮かびます。

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川下のほうで全ての船が揃うまで、待ちます。

女性が数人、長良川演歌などで踊っている船があり、

時間まで楽しみます。かなり昭和な雰囲気です。

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乗船して30分ほどして、花火が上がりました。

鵜飼開始の合図です。

ここで一斉に川岸にある旅館の照明も落とされます。

鵜飼は暗いことが大切な様子で、川の両側を走る県道にも

川に光が落ちる照明がないそうです。

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鵜飼をしている舟に近づきます。

この鵜匠と呼ばれる人は長良川では6名しかおられません。

30歳から80歳まで。世襲でしかも男性のみの継承だそうです。

正式には「宮内庁式部職鵜匠」

なので、舟は6隻。期間中毎日だそうです。大変ですね。

かけ声とともに、鵜がバタバタと働いています。

3人の人が一隻に乗っています。

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鵜匠、とも乗りという船を漕ぐ人、中乗りである鵜匠の助手。

この3人が息をひとつにして13メートルある鵜舟にて

川上から川下へ下ります。

最後に総がらみといって6隻が並んで川をくだり

鮎を追いやって漁をし、終了。

 

終わってみて、どうも自分の中にある気持ちがうまく

言葉で出てこなかったのですが

下船してホテルに向かう車の運転手さんと話しをしていると

「幽玄」な感じでいいですよね。と。

 

嗚呼!そうだまさに「幽玄」だ!

なんだか、懐かしい感じがするのだけど

遠い遠い昔なので思い出せない

でも、細胞が覚えて震えている、という

なんとも不思議な身体感覚。

 

この感覚、以前参加したお茶会のお席でも感じたもの。

お濃茶のお手前。お茶室は真っ暗。

光は主人の手元を照らす、薄明かりのみが光なのです。

闇の中にしか存在しない美しさとでもいいましょうか。

 

日本古来の「美しさ」

日本人が真から美しいと感じる美しさとは

この「幽玄」にあるのかもしれません。

であるならば、

鵜飼は大切に残していかなくてはいけない文化といえましょう。

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