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2014/02/26

美しい心 輝ける瞳

 

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先日の大雪で大きく山積みになった雪の間に、赤や白の満開梅の花を見つけたり。春の扉は開かれたよう。

さて、厚木・なかじゅくの家をはじめ、他2件 3月末の竣工に向けて最後の詰めに入って参りました。他人から見るとマイペースでも、私なりにはかなりバタバタしています^^;

先日は客間(お座敷)と縁側の間の建具納まりについて大工さんから質問があり、急遽現場へ。

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おっと、床の間も出来ていましたよ。大工さんもこのような床の間を作るのは久しぶりだね~、と嬉しそう。しかし、悲しいかな、現在は床の間よりも収納が重視される時代。

 

壁の造り方は昔ながらの方法である真壁と現在一般的な大壁があります。真壁は柱や梁などの造作材を見せる工法。大壁は隠してしまいます。

真壁の場合、柱、梁、鴨居、敷居、長押、落とし掛け、床框、天井廻縁…などなど。

様々な造作材が意匠として現れてきます。読み仮名だけでも難しい~。

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さて、日本家屋のもうひとつの特徴、それは天井でしょうか。天井にまで細かな神経を使う感性は日本人ならではでしょう。

この日、丁度天井を仕上げていました。

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天井を施工する前。

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施工後はこのような感じで、この杉板の木目と板と板の目地がパースペクティブを強調し、空間に奥行きを醸し出しています。この目地や割付、照明との兼ね合いなども考慮し、細心の注意を払って決め、施工していきます。

廊下は有効で1m10cm程の幅があります。通常は80cm弱。ですから広い。凛とした旅館の風情に仕上がるでしょうか。

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こちらは仏間の天井。

落とし掛けの杉の板目と、葦の感じがしっとりとした落ち着きを空間に与えてくれるでしょう。これらの空間に、しっとりとした土壁を塗り、雅な意匠の襖紙を貼った建具が入って完成となります。

このように、日本の伝統的な造作というのは異素材どうしがひとつひとつ、繊細な納まりをしています。この世で一つしか存在しない、自然のものを使い、その個性を存分に活かし、丁寧に組み合わせていく時間と手間。そして技。

もちろん、基本であるセオリーはあるものの、なにぶん木をはじめとした自然のもの相手。だから、その個性を見極め、アレンジしていく感性が大事のよう。それはどういうことかというと、日頃から物事に対して逃げることなく、真摯に対応し、心身ともに素直でクリアーな状態にしておかなければ、とても美しくは納まらない…ということ。ヒシヒシと(いえ、ビシビシと)感じる日々。

そう

作品には人となりが表れるといいますが、日本建築はその真骨頂といってもいいすぎではないのかも。

なにせ、なあなあでは納まりませんのです。でも、堅物だともっと納まらない。しなやかさも大きなポイント。

 

ここ最近は週の半分以上は現場廻りをしていますが、一つ一つの現場に向かうたびに常に自分と対峙することに。そこでは知識のつまった頭ばかりではなく、その時の感性を使っていろいろな納まりを決めていくことになります。細胞で考えると言いますか^^;

このあたりが、和歌や俳句に通じる日本の「粋」というところと通じるのですよ。といってもまだまだ駄洒落くらいしか即興でできませんが^^;

 

最近では、日々このノルマに耐えうるために必要なものは、建築の知識は言うまでもなく、常に「人格と感性磨いておくこと」のように思われ、「じゃあ、背筋を伸ばして行ってみよう!」と邁進している今日この頃であります^^

 

いつも前向きでいられるのは、このような私の「こだわり」に対して真正面から向き合ってくれる職人や現場監督がいることかな。

目を輝かせながら、難しいことも「やってみよう!」と一生懸命手と頭を動かして作り上げようとしてくれる姿を見せてくださることは

本当に有難き幸せだと。

 

いい腕を持った人って、とても美しい目をしているって解ったのも、ここ最近。

輝かしい目に励まされる毎日。もう悪い人には騙されませんよ(笑)

さて、今日も元気よく、美しい瞳に会いに、現場へ行って参ります~^^

 

お知らせ

厚木・なかじゅくの家 完成見学会を行います。

日時 3月23日(日) 11:00~16:00

ご希望の方は多田建築設計事務所まで(要予約)

*恐れ入りますが、個人住宅の故、ご見学は家づくりをお考えの方のみとさせていただきます。

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