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2012/03/23

美しいものは背中で語る

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北見方の家、解体工事が始まりました。

今回の新築では母屋で使用されていた梁、床柱、欄間、床板、床材、その他いろいろなものを再利用する計画です。

その為、はじめに大工さんが入って丁寧に取り外しを行ないます。

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この家を守ってきた鬼瓦も丁寧に取り外されていました。

 

築50年。この時代の神奈川県の建物をいくつか見る機会がありましたが

小屋梁に松の丸太で組まれているものが多いようです。松は相模湾沿岸のものなのかしら…と。

そして、いつも特に感じるのが、電気の配線がとても少ない、ということ。

写真にも白い円筒形のものが見えますが、これは碍子(がいし)というもの。一軒の家に両手で数えられるほどの配線の数。これだけで大家族で住んでいたのですから…

今は鳥の巣か?と思うくらいたくさんの配線をほどこします。それもここ3,4年ほどで数倍の量に増えた気もします。これについては少し考え直さなければならない時かもしれません。

 

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さて、壁を丁寧にはがして、床の間の床板をはずしたところ。

この住宅は約50年前の建物なので土壁の下地も石膏ボードではなく小舞という作り方です。

今でははあまり見られなくなりました。(機会があればぜひ試してみたいのですが…)

この小舞、土壁を塗る前の状態で見ても美しい。お茶室などで、明かりとりとして見る事ができます。そこから漏れるふんわりとした「あかり」はお手前を美しく演出するものです。

スポットライトではなく「あかり」

昔の建築の美しさ。

 

感動するほどに美しいものは、中身も美しいもの。

表面の仕上げが同じでも、その素材自体が薄っぺらいものであったり、中の構造が雑なものであると…

時間とともに変化するその古ぼけ方が全く違ってきます。

ここは人間と同じかもしれません^^;

(いくら外見を取り繕っても、中身が伴っていないと、年齢と共に見るも無残になるということ)

こうして古き良き建築を見ていろいろなことに気づき、引き続き、未来を創造していく。

建築も、そして自分自身も。

このような仕事をいただき感謝の日々。

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