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2010/12/07

自分の社会的位置は実は建築で測っているという事実

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基礎部分、型枠をはずしたところです。

ここでコンクリートの仕上がり具合を確認します。

コンクリートはある程度水分があるほうがうまく硬化します。

なぜなら

 

コンクリートは「水」を持って硬化する性質があるからです。

コンクリートを打ち、しばらく養生させるのは乾かしているのではなく、硬化する、つまり固まって硬くなるのを待つためです。ある一定の強度が出るまでです。

よく「コンクリートを乾かす」と耳にしますが、この表現は正しいとはいえないでしょう。

 

さて、話変わって

基礎が出来上がった時によく聞かれる質問があります。

それは、

「こんなに小さいのですか?」ややもすると

「寸法、間違っていませんか?」と。

 

度々聞かれるのを思い出し、この機会にその理由を考えてみました(この現場のお客様に聞かれたのではありません^^;)

以下、持論です。

人間の空間認識のためには中心から垂直方向を示す軸が必要である。

なぜなら

例えば、鬼ごっこをしようとして人を集めようとする時

「この指止まれ」と指を立てませんでしたか。

そう この指を目指して皆、集まってくるわけですね。

ここには 実は鬼ごっこをするという意識を共有するための空間が出来ています。

この指、大きく見れば指を立てている人が中心と軸になった空間です。

さらにキャンプファイヤーであれば、火となるわけです。

火も天に向かって垂直のベクトル(方向)を持っています。

ここにも、ある空間が出来ています。

 

ただ、指や火だと具体的な距離感がつかめませんね。

 

さらに考えてみましょう。

むか~し むかしに人間が住居らしきものを作り始めたころにさかのぼりましょう。

古代ギリシア、ローマ、アメリカ、など。

どの国でもそれはそれは驚くほどよく似た構造をしています。

中心となる炉や柱が真ん中にあり、それを囲むような造りです。

日本で言うと一番身近でわかり易いのが竪穴式住居でしょうか。

 

どうして中心があるのか。

人間は、相手を持って自分の位置を確立しないといけません。

それには、中心がないとあらゆるものが定まりません。

数学の授業で「原点」を中心にしたX-Yグラフをかきました。思い出せますか?(数学はこういうことを考える時に使うものです)

つまり、社会性です(社会と数学はつながる科目なのですね^^)

これは動物と人間の大きな違いのひとつといって良いでしょう。

 

住宅はその位置を明確にするための基本単位です。部屋と考えてもよいでしょう。

自分の家、普段は意識していないから感じないと思いますが、とても大きな役割を持っていると思いませんか。

砂漠の真ん中にたった一人で立たされたとしたら、不安になるでしょう。

それは、恐ろしい動物達がやってくるなどの不安の前に、自分の存在の確かさがあやふやになるからではないでしょうか。

私の場合、立っていられなくなると思います。どちらが天か地か?解らなくなってしまいそうです。

 

社会と自分との距離、どこに属しているのか。など

実は、建築がその人の存在を示しているのです。

そしてその基準となるのが、中心の軸と自分の関係なのですね。

 

基礎だけの時はこの軸がないので空間としてとらえにくい。どうしても平面で勘定してしまいます。周りの無限である自然と比較する。だから小さく感じるのではないでしょうか。

 

上棟してしまうと(柱や梁が出来上がると)

みなさんこの疑問は解消されているようなので 

この持論、大きくは間違いないと思います。ちと哲学じみていますが、哲学がない建築も実はありえないような気もしています。

 

今日も長文読解となりました^^何度もくりかえして読んでみて下さい~。忙しい人は流してください~。

もっと詳しく学びたい方は美的暮らし塾へ どうぞ~^^

(2010.12.07加筆)

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