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2008/10/28

木くばりと武士道

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 先々週、プレカット図のチェックをしていてふと思ったことがある。

プレカットというのは、土台、柱、梁、垂木などの木造住宅に使われるおおよその材料をあらかじめ工場で加工すること。そのための加工図が設計図書に則しているかをチェックし、承認するのが建築士の仕事でもあります。

ひとことで「木」と言ってしまえばそれまでなんだけど、

人間にもいろいろな人がいるように、「木」にも当然いろいろな種類があり、そして生きているものであるからどれひとつ全く同じものはないのですねー。

ただ、種類によって特質がそれぞれであり、その特質にあった樹種を選んでしかるべきところにしかるべきものを使うというセオリーがあって。

まあ、セオリーはあるのだけど、一本一本違うのでその通りにはいかないのがこの世の常。

特に家具に使う木などを選ぶ時ドキドキする。木と「おみあい」しているようなものだもの。残念なことに「おみあい」はしたことがないのですが…

 

宮本武蔵の五輪書 地之巻に、

一 兵法の道、大工にたとへたる事

という章がある。

大将は大工の棟梁として、天下のかねをわきまへ……と続き

…家を建つるに木くばりをする事…と書いてある。

つまり、木にもいろいろな種類があるのでこの木はどこに使えば一番その木の特質を活かせるかを判断して使う、人を使うときも同じ、ということが書いてある(個人的な解釈です)

木くばりかぁ~。気配りでもあるなぁ。

宮本武蔵は佐々木小次郎と関門海峡の巌流島で戦った。そして忽然と姿を消し、「千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とす」と激しい鍛錬を重ねて極めたという。負けた戦いがない武蔵がさらに修行をするということは素晴らしいことではないか。私だったら高慢ちきになっていそうだ。

最近ではポケモンの悪役?であるロケット弾のムサシとコジロウのほうが世界的に有名になっているようだけど。

プレカット図のチェックはなぜか私が担当。まさに「千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とす」なのである。そしておそらく…

以外であろうことに私は微分積分や物理が大好きなのであった^^

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建築ウンチク」カテゴリの記事

コメント

ゆうこさん、なかなか面白いポイントですよね。。
気くばりならぬ、木くばりです。
適材適所の木。。
昔の人々はそういうゆとりがあり、建築もされていたんでしょうね。
この地方ではまだ好い木が出るまで待つ!的な発想は残ってます。

何を優先するか・・・
時代と時間ですね!

おもしろい!!

私は家具屋ですが、アバウトすぎてこの対象にはなりませんけどネ。。あっははは・・

投稿: meena | 2008/10/28 13:07

meenaさん

いや~、meenaさんはアバウトではないですよ。
やはり、実際に木に触れている方ですからね^^
好い木が出るまで待つ!的な発想はいいですね~。
木は本当に知れば知るほど面白い。反面難しくもあり…修行修行っと。

そうそう昔の人々は家を建てるのに2、3年かけていたとか。
そんな時代がうらやましくもあります。
実際に古い家のほうが木は好い木を使っているみたい。
今でもいい家を建てたいという方は比較的時間をかける方が多いですよ。
お金とか資産とかそういうものより、建物に心を込めておられる感じがします。
作り手としては有難いことですよね~。

山はもう寒いでしょう?
そうそう、サフランの花、綺麗だった!


投稿: ゆうこ | 2008/10/29 16:25

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